ユーレイルパスとは、ヨーロッパ各国の国鉄や民間鉄道会社、船会社が集まって作ったユーレイルグループが発行する乗り放題の鉄道パス です。50年以上の歴史があり、学生や定年後のヨーロッパ自由旅行では、定番の必須アイテムとなっています。鉄道網の発達したヨーロッパでは、鉄道が旅行にもっとも適した交通手段となってい ますが、何カ国か回る周遊旅行では、鉄道料金がかさむし、国ごとに違う言語環境の元、英語で切符を買いながらの旅行の不便を解消するために考案され、アメリカ人やオーストラリア人、日本人、韓国人、中国人などに大好評のヒット商品となっ ています。最近では、旅行形態の多様化に伴い、パスの種類も細分化され、1カ国のみの短期利用者向けのパスも発売されるようになり、航空会社やバス会社などの格安移動手段との組み合わせも考慮して、自分の旅行にあった最適のパスを選ぶ作業が必要となりました。
ユーレイルパスは、アルバニア、アンドラ、オーストリア、ベラルーシ、ベルギー、ボスニアヘルツェゴビナ、ブルガリア、クロアチア、チェコ、キプロス、デンマーク、エストニア、フェロー諸島、FYRマケドニア、フランス、ドイツ、ジブラルタル、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルグ、マルタ、モルドバ、モナコ、モンテネグロ、オランダ、ノルウエー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、サンマリノ、セルビア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、ウクライナ、英国、バチカン の国籍の方でなおかつこれらの国にお住まいの方は使えません。それ以外の方はどなたでもご利用になれます。2016年より留学などで長く現地にお住まいの方でも、 これらの国の国籍以外の方はパスの利用資格が 付与されました。
上記の国や地域にお住まいの方は、さらにお得なインターレイルパスが現地で購入できます。
鉄道運賃が、格安航空会社やバス、現地の割引鉄道運賃などと比べて高いことをさして、「ユーレイルパスは安くない」などと書いているサイトをみかけますが、一度ユーレイルパスを使って旅行したことがある人なら、そんな比較はナンセンスであることがわかります。そもそもバスや飛行機と列車では、快適さがぜんぜんちがいます。飛行機は早いですが、市内から空港へ行き、また、空港から市内へもどってくる時間や手間を考えれば、市の中心の駅から出発し、ヨーロッパの美しい車窓の風景を楽しみながらゆったりとした席にすわって、目的地の中心部まで移動できる列車とは比較になりませんし、格安の列車チケットは、何週間も前から予約が必要だったり、窓口て手間隙かけて購入せざるを得ず、直前でも予定を変更できるユーレイルパスの利便性にかなうものではありません。 また格安列車チケットは便が決まっていて、自分の行動予定とぴったり合うとは限りません。ユーレイルパスでも下記のように予約の必要な列車もありますが、現地 の駅で必要なところを一括して予約するか、多少高いが日本で予約していくこともできます。満席だったら予定を変えれるのもユーレイルパスのいいところで 、予定外の出費はありません。また、乗り間違えたりってこともあるかもしれません。そんなときもユーレイルパスならあわてる必要はありません。予定を変更したり、戻っても、追加料金はかかりません。
●予約の必要な列車一覧と現地での追加料金(ユーレイルオフィシャルサイト)
各国国鉄(主要鉄道会社)のネット時刻表などでは、高速専用線をつかった全席指定の列車しか表示されないこともありますが、「via欄」にめぼしい経由地を入れて検索しなおすと、全席予約でない列車が以外にたくさん走っているのがわかります。
出発地 | 到着地 | 一等料金 | 二等料金 |
パリ | ニース | 23400円 | 10800円 |
パリ | ベルン | 16200円 | 14800円 |
パリ | アムステルダム | 15600円 | 11600円 |
アムステルダム | フランクフルト | 28500円 | 17800円 |
フランクフルト | ベルリン | 28300円 | 17600円 |
ベルリン | プラハ | 13300円 | 8600円 |
プラハ | ウイーン | 11700円 | 7600円 |
ミラノ | ローマ | 14000円 | 10200円 |
ウイーン | ミュンヘン | 17800円 | 11500円 |
パスのお申し込みから受取までは、3〜6日です。出発日まで、5日以内の方は、決済前にご連絡下さい。列車予約のある方はさらに1日余分に必要です。